不動産の豆知識

コラム

直接会えない借地人Aさん

親の代から土地を貸していて、自分の代ではほとんどお会いしたことがない借地人

『毎月地代は振り込まれているが借地人のAさんとはほとんど面識がありません
『親の代から貸している土地で、自分は近くに住んでいないし、そろそろ資産の整理をしたいのですが連絡も全然取れない方でどうすれば良いのでしょうか・・』というご相談がありました。

当該土地の契約内容を見てみると、地代も契約当初からほとんど変わっておらず、年間の固定資産税を支払うとほとんど手残りがない状況でした。
また、底地は相続財産として評価されますので、ほとんど実入りの無い土地に対しても相続の心配をしなければなりません
さらにお話を伺っていくと、借地人Aさんはそこで自宅兼賃貸アパートを所有されており、アパートの築年数も50年に近いこと、Aさんも高齢になっており、借地人側もいつ相続が発生してもおかしくない状況である事が判明致しました。

地代の値上げのお願いからスタート

当該土地は、固定資産税が年々上昇する中で、20年以上地代の値上げが出来なかった土地でしたので、まずは今回、お話し合いのきっかけとして改めて状況を整理した内容と地代値上げのお願いのお手紙をAさんにお送りしました。

借地の買戻しor底地を買い取ってもらう

底地人さんとしては、これまで何十年もこの借地の対応に悩んでいた事、ご自身の相続を考えて早めに結論を出したいというご希望でした。
その為、お手紙のご返事が戻ってきたタイミングで「借地の買戻し」と「底地を買取り」に関して弊社にてご提案書を作成して借地人Aさんにお渡しさせて頂きました。
結果としては、Aさんもご高齢でしたのでご家族とお話合いをして頂き、ご子息から底地を買い取りたいというご連絡を頂く事が出来ました。金額も当事者間で売買するうえで、双方妥当だと思って頂ける金額を算出しておりましたので金額面でもスムーズにお話が進み、無事数か月で解決する事が出来ました。
最近の借地・底地問題は、親御さんの代から引き継いでいるケースも増えてきており、また地主さんの自宅と底地が離れていると借地人と面識がない場合も出てきております。時間の経過とともに、権利関係が複雑になっていきますので、早め早めの対策が重要です。

※記事引用元 (株)財産ドック 愛媛松山センター株式会社みのり商会
ご自身の保有財産を長いスパンで見ながら次世代へベストな状態で引き継いでいく。
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