不動産の豆知識

コラム

「築5年のマンション」と「築32年のマンション」どちらが欲しいですか?

  「築5年のマンション」と「築32年のマンション」が隣同士で建っていた場合、どちらが欲しいですか?
 当然、築5年のマンションはローンも残っているとは思いますが、立地条件や間取りが同じなら新しいマンションが欲しいと思う方がほとんどではないでしょうか?

 では、これをご自身の所有不動産として置き換えた場合、相続人の方が複数いた時に、何も対策をしていないままだとどうなるでしょうか?

 ご家族・お子様同士の中で“不動産はすべて長男が相続して現金はすべて長女が相続する”といったような分け方が可能である場合や『思い出があるから築32年のマンションを俺が相続するよ』といったお話し合いが出来れば問題ありませんが、現実はそんなに甘くありません。
不動産賃貸業にこれまで携わって来なかった相続人の方にとっては、「築5年のマンション」が欲しいと思うのが当然です。特に築古マンションの場合は、今後想定される修繕費用を考えるとむしろ面倒だし何かあったら怖いから要らないと思う方もいらっしゃいます。

 

 また、実際は所有している物件が全て同じ条件というのがない事、立地条件や入居率も異なる事は一目で分かる事ですので、更に「築32年のマンション」が敬遠される可能性が高まります。
定期的な大規模修繕は、物件の維持の為に当然必要な事ですが、不動産を複数持っていらっしゃるオーナー様にとっては、相続で家族が揉めるということを防ぐためにも大規模修繕の実施は重要となります。

 マンション・アパートの規模にもよりますが、敢えて新たに借入を起こして大規模修繕工事を行う、という選択肢も考える事が出来ますし、新たに借入を起こして既存物件に再投資を行う事で、相続税の対策にも繋がっていきます。
また、外観と合わせて、室内に関しても入居者様の入替えのタイミングでリノベーションを行っていくことで、昨今は建築費の高騰や物価上昇もあり、新築・築浅物件の家賃が上昇傾向にありますので、築年数は経っているが外観・室内が綺麗にメンテナンスされたリノベーション済の物件は需要が見込まれるため、入居者確保にもつながります。

 

 

 こうした定期的なメンテナンス(お手入れ)を行う事で、物件自体の資産価値も上昇しますし、相続人の方も安心して引き継ぐことができます。
せっかく築き上げてきた大切な資産ですので、次世代の方に円滑に繋いでいく事も大切な検討事項です。

 ただ、大規模修繕と一言で言っても、防水工事・鉄部塗装・シーリング工事からエントランスの掲示板交換や郵便ポストの入替え・宅配ボックスの設置といったエクステリア周りの刷新を行うなど、何をどこまでやる必要があるのか、どこまで予算を掛けることが出来るのか、考える必要がございます。
現状の建物状況も含めて、まずは診断を行う事が可能ですのでお早めにご相談ください!

 

 

※記事引用元 (株)財産ドック 愛媛松山センター株式会社みのり商会
ご自身の保有財産を長いスパンで見ながら次世代へベストな状態で引き継いでいく。
「不動産相続」「土地の有効活用」など、皆様の財産を健全に維持するためにも、みのり商会にご相談ください。